ぼうず丸もうけ?
前回のブログで僧侶のありがたいお言葉を書き綴りましたが、今回は手のひらを返したような話。
僧侶が見たら怒りだしてしまいそうな本。
しかしながら、書いたのも僧侶(住職)です。あしからず。
原価0〜5%の商売?
著者は税理士資格を持ち、住職のかたわら会計事務所で経理の仕事をしているそうです。
それもあってか、文中には具体的な金額や勘定科目が記されていて、大変リアル感があります。
本の帯で目が止まる「時給50万円」は、お葬式の所要時間、約一時間に対して、お布施の全国平均が54.9万円という意味です。
実際には、お寺の檀家になっていて普段からお布施をしている場合には、この額よりグッと低いはずです。
また、地方や農村部でもここまでの平均額にはならないと思われます。
そこから推測すると、大都市部の一見さん(檀家ではない)は50〜60万円代では済まない。
おそらく70〜80万円くらいと考えても外れてはいない気がします。
お布施が入るのは通夜と葬儀だけではありません。
初七日、四十九日、そして年忌法要と続きます。
お布施以外にも、お賽銭、おみくじ、献灯台のロウソク、お札、御守り etc. と、お寺の収入はさまざまです。
しかも、上記のうち、お賽銭は原価ゼロ、おみくじ、ロウソク、お札、御守りも原価率5%未満、つまり粗利率95%以上と思われます。
もちろん読経や戒名付けも原価ゼロですから、原価0〜5%の商売と取れなくもありません。
本を読むと、それ以外にも“外部からは決して見ることのできない、隠れた収入” があると暴露しています。
(長くなるので内容は省略)
ダブルインカムは当たり前?
これだけ収入があっても、お寺には法人税も所得税も掛からないことはよく知られています。
経理事務所に勤める著者は、さらに詳しく10の税金が基本的にタダだと、丁寧にも図を掲載してくれてます。
著者の副業は経理事務員ですが、僧侶の副業は色とりどりです。
医師、弁護士、画家、庭師、料理人・・・。
学校の先生や役場の職員といった副業も。
そちらを本業と見れば、公務員の副業になります。
が、地方公務員は僧侶をやっても副業には当たらない、と本には書いてあります。
ここまで書いた限りでは “ぼうず丸もうけ” というのも多分にうなずけます。
その証拠に、僧侶が乗る車は概して高級車だとか。
記憶を辿ると、母の法要を執り行なってくれた僧侶はクラウン、父のときの僧侶はVWゴルフでした。
ベンツやレクサスでなかったのは、人目を気にしてのことなのか。
(つづく)
※現在このブログをご覧いただくには、トップページを開けて下部までスクロールする構造になっています。ショートカットしたい場合は、[エピローグ令和]で検索して、表示された六つのサブタイトルのうち「ブログ」をクリックまたはタップしてください